2016.09.22
~「『特別の教科 道徳』の指導方法・評価等について」(報告)及び「学習指導要領の一部改正に伴う小学校、中学校及び特別支援学校小学部・中学部における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」(通知)の問題点~
文部科学省は2016(平成28)年7月29日、「学習指導要領の一部改正に伴う小学校、中学校及び特別支援学校小学部・中学部における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」という通知(以下、「通知」)を出した。これは同年7月22日の「『特別の教科 道徳』の指導方法・評価等について」(道徳教育に係る評価等の在り方に関する専門家会議の報告、以下「報告」)を踏まえたものである。
もとより「道徳の教科化」には本学会理事会声明(2014年10月21日で指摘したように以下の深刻な問題を生み出す。
「『特別の教科 道徳』の指導方法・評価等の改善について」(報告)に基づく通知は、以上の問題をさらに拡大する。
「『特別の教科 道徳』は児童生徒の生き方を広げ、深めるよりは、萎縮や建前化をもたらさざるを得ない。
さらに、「行動の記録」欄に評価を記入する際に「特別の教科 道徳」の評価が考慮される可能性もある。「行動の記録」欄に示される項目が「特別の教科 道徳」の内容項目とほぼ同じであり、かつ記入に際して、これまでも「各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間、その他学校生活全体にわたって認められる生徒の行動について、各項目ごとにその趣旨に照らして十分満足できる状況にあると判断される場合には、〇印を記入する。また、特に必要があれば、項目を追加して記入する。」(小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)2010年5月の【別紙2】(中学校及び特別支援学校中学部の指導要録に記載する事項等) 下線、引用者)とされているからである。
教員は日々評価のまなざしをもち、かつ多様な資料やデータを作成して児童生徒を観察することになる。しかも、小学校では「特別の教科 道徳」から2年遅れるが、5、6年生の担任は新たな教科として「外国語」を教え、3、4学年の担任は「外国語活動」を指導し、評価しなければならなくなる。授業準備はもちろん、評価のための資料作成の時間に追われることになる。
あらためて「特別の教科 道徳」を批判し、撤回を求める。
様々な問題に日々対応しているわたしたちだからこそ 知識と経験をフルに活かし解決に導きます。
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